satsuki-5です。
世田谷美術館にて花森安治の仕事 ― デザインする手、編集長の眼を見に行ってきました。
花森安治さんといえば、「暮らしの手帖」の元編集長としても有名だし、昨年はNHKの朝ドラ「とと姉ちゃん」でも取り上げられたりと注目されています。
編集者、イラストレーター、グラフィックデザイナー、アートディレクター、ジャーナリスト、コピーライターとして活躍した花森さんですが、本展ではその才能を余すことなく紹介しています。
戦後間も無く、花森さんは大橋鎭子さん(とと姉ちゃんモデル)と共に「暮らしの手帖」を創刊します。
「もう二度と戦争を起こさないために、『暮らし』を大切にする世の中にしたい」という思いが込められていたそうです。
展示では「暮らしの手帖」の衣食住にまつわる企画を、実際の誌面と共に紹介しています。家電の商品テスト、家庭でできる西洋料理のレシピ、住まいに関する記事など、当時の時代背景を考えると斬新な企画ばかり。
赤ちゃんが一年間に消費する食品や消耗品を並べた企画は今見ても興味深いものでした。
今ほど物が簡単に手にはいる時代でもないし、物があっても簡単に買えない人も多かったであろう時代に、今あるものを大切に使って、十分暮らしを豊かにできることを教えてくれる、そんな内容でした。
これって今の時代のトレンドとなっている「ミニマムライフ」、「持たない暮らし」とも通じるものがあります。
展示後半は「暮らしの手帖」の表紙の変遷とともに、花森さんの手がけた本の装丁、ジャーナリストとしての一面も紹介しています。
花森さんは亡くなる直前まで、誌面を通じて訴えたいことを書き、雑誌を作り続けました。その頃も「もう二度と戦争をしない世の中にしていくために」という思いは「暮らしの手帖」創刊当時と変わらずあったそうです。
ここで展示の最後まで見る前に、みーたんがぐずりだしたのでブレイクすることにしました。
館内のレストランは混んでいたので、カフェでランチしました。中庭にテラス席があったので、暖かかくなったら外で食べるのもいいなと思いました。
中庭で歩いてみーたんを落ち着かせてから展示に戻って最後まで見て回りました。チケットの半券に日付のスタンプを押してもらえば、当日は何度でも出入りできるそうです。
世田谷美術館は初めて訪れたのですが、館内にはベンチも多く、ベビーカーも貸してくれるので、子連れにはとっても助かる美術館でした。
帰りは砧公園で少し歩きました。
最後に、花森さんの仕事を見ていて、ミナ ペルホネンの皆川明さんと共通するものがあるなあと感じました。皆川明さんの作り出すファブリックや洋服は流行を追ったものではなく、その時々のフィーリングを大事に制作されていて、大量生産・大量消費とは一線を画すものがあります。
おじさんが女性に愛されるものを作っているという点でも共通するかなと思います。余談でした。
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